因果応報

日常生活でもよく耳にする「因果応報」という言葉は、仏教の教えを表す言葉です。も悪くも、自分が受ける結果のすべては、自分が作るのだよ、ということを教えられているのが「因果応報」の本当の意味なのです。

 

漢方の原典である中国の古典に『黄帝内経』に「天人合一」自然と人間は一体であるという思想があります。つまり、朝明るくなって仕事をして働き、夜暗くなって寝て休む、食事もこれから身体を動かす朝昼をしっかりとり、休みにはいる夕はやや控えめにということです。昔は、夏には体を冷ます食べ物、冬には体を温める食べ物をとっていた筈です。

まず,身体は食べ物でできている事を、知ることです近年の研究によって、脳の異常(認知症等)は腸内環境と相関するという研究は発表があり、更に今後研究され解明されることと思います。

「医食同源」普段、食べているニンニク、ニラ、ネギ・・野菜にはそれぞれ効能があり、みんな漢方薬の材料としても使われています。

 正しい日本人の食べ物、伝統食、玄米菜食、近海の小魚、海藻、発酵食品(味噌汁、納豆、甘酒)などを常食し、日々自然と共に生きる農業・魚業(一時産業)に携わっている高齢者は元気なのです。

 それに、ひきかえ若者達の食事は、朝はパン食、昼は毎日コンビニ弁当や牛丼にから揚げ、夜は外食とお酒、仕事はパソコン、対人関係のストレス、そのような生活環境の中、昭和30年代頃にはあまり目立たなかった、生活習慣病や鬱、認知症の発症さらに、自死が急増しています。驚く事に現代人は、ビタミン、ミネラル不足の近代的慢性的栄養失調状態なのですパンやコンビニ弁当には、沢山の添加物が使われ、また揚げ物はカロリーが高く、熱処理によって、多くの栄養素が失われ、しっかり食べているのにもかかわらず、身体に悪い食べ物なのです。

 その昔、糖尿病や高血圧は成人病と呼ばれていましたが、日野原重明先生(2005年文化勲章受章者)は、生活習慣に問題があるとして、1996年に生活習慣病と名称を変更したのです。ご承知のように、先生は100歳を超えて尚、医師や作家としてご活躍され、中でも将来の日本を担う子どもの健康教育に特に力をそそぎ、105歳で、眠るように静かに息を引き取りました。自分がぴんぴんひらりと日野原先生のように、周りに迷惑をかけずに生活出来たのなら、日野原先生をお手本にすればいいのです。日本の介護費や医療費用は激減して当然とも思います。

病気になるためには、大きく3つの要因があります。遺伝的な要因・外部環境要因(大気汚染・ストレーサー等)・生活習慣要因(食生活・嗜好品(たばこ、酒等)、運動)ですがその内、あとの2つは、自分自身の問題ですから、心がけ次第で改善できるのです。

今、IT社会になって、電磁波や超音波等の影響を受け、脳が傷つきうつ病や不定愁訴などの精神疾患も急増していますが、その人達が、太陽ときれいなおいしい水と無農薬な土(そこから収穫される野菜・果物)を摂取することにとって、脳がやすらぎ精神状態が安定するという結果があります。言うまでも無く、そういう環境であれば、健康になれそうな気がしませんか?それに、さらに、自然の法則に沿った食べ物を感謝をこめて、よく噛んで食べ過ぎずに気をつければ、なかなか病気には、なれません。

万病一元は血液の汚れから発症すると考えられています、血液も已然は、脊髄から作られると考えられていましたが、最近は腸管造血理論が広く浸透しています。(人は、まだまだわからないことが多いのです。)では、腸をきれいにするのは、どうしたらいいのでしょう。人は食べたもので、つくられるのですから、食べ物に気をつければいいのです。

癌や認知症は、だだ運がわるかったのではないのです。自然の流れから言えば自分自身の生活習慣や食べたものの結果なのですから、言い換えれば病気や痴呆は自分自身が永年かけて日々着々と、つくりあげた賜ものなのです。ぴんぴんひらりと周りにあまり迷惑をかけずに生きたいのものです。

(食養指導士 三橋敏次)

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