大自然への礼儀

大場さんから頂いた旭愛農生産組合資料の中

自然への礼儀が書かれていたので、引用して載せさせていただきました。

① 土壌を汚染しない礼儀

②    安全で断然おいしい農業生産物をつくる礼儀

③ 生産者としての人格を多面的に磨き上げる礼儀

4つの旭綱領(平成3年。旭愛農生産組合15周年記念臨時総会決議)

1、地球環境圏を畏敬・礼讃しエネルギーと資源の循環に帰依した農業をしましょう

2.生きた土づくり、生きた人づくりに真剣に取り組む生産をしましょう。

3.伝わる命と、私たちの人格が心から喜ばれる活動をめざしましょう。

4.穏かに繁栄し、素晴らしい出会いを招いて、薫り豊かな命の幸福を咲かせましょう

トイレを使った後は、使う前よりきれいにしましょう。すぐ掃除しましょう。そうすれば、何時でも気持ちよく使うことができるし、きれいであるというのは、清潔であることでもあり、何よりも心が洗われる。

さて、今、食べている野菜が農薬で土壌を汚染していても、なかなか現場の農場でどのように使われているかわからないし、わかろうともしない。しかし、やがて、土壌汚染が進んで、野菜ができなくなったら。農業に携わる人の、気持ちがその商品の価値を決めるてしまう。利益を増やそうと思えば、1ヘクタール当たりの作物の収益率を上げるために、その為に農薬をつかわなければならないときもある。消費者は安くて安全なおいしいものを求めているし、生産者は、できるだけ安く売るために、収穫量をふやす。卵は1ついくらが適正価格か。卵は優等生で昔から比べても、急激にはあがっていない、しかしいまどんどん養鶏場の経営が苦しくなって自分で自分の首をしめている。1つ80円は高いですか?しかし、本当に安全なものを作るなら、餌をいいのもにして、鳥にいい環境を与えるならばそのくらの値段設定にしなければ、経営はもう成り立たない。

これからは、農家が良いものを作ったら、それに見合うだけの収入をあげなければならない。大儲けはできないが、災害リスクも多少加味して普通に生活できるような循環型農業にしなければ、農業従事者は育たない、すでに、日本は高齢化が進み、田んぼはあれて、トンボやタニシがドジョウやカエルがいなくなってしまった。今日、大場農場の大場義雄さんが事務所を訪ねてくれた。私は、大場さんより17年下だけれど、笑顔の握手で挨拶をしていただいた。そして、帰り際も100メートル先の角の所まで見送って手を振ってくれた、こういう信頼できる方の、作られた鶏卵であれば安心して食べられる、農業は、人が作り、人が管理するものだから、その人の心が間違っていたら、安心な作物ができない。日本人の農業にあり方は大場さんの語るように、まず自分を信じ、家族を信じ、地域との絆交流をもつことが大切であると思う。

アメリカは農業大国で、国の基幹産業の農業にお金をバンバン使って、農家が儲かっている。作物よりも、国からの補助金で成り立っているから。米をつくるより、コーンはアルコールを作ったり、シロップを作ったり、餌にもなるし、食料にもなる。栽培も比較的機械作業と農薬の影響で効率が向上している。土がどんどん汚れて、作物が作れなくなったら、人類はいない。(三橋 敏次)