米という字
米という字は、八十八歳まで生きる力とか、八十八日大切に育てるとか、米の上の部分は光太陽を表し、下は土中に根を張った姿とか、その他八方の方向に感謝するとか、天のめぐみとか俗説を含めるとまたまだたくさんの語源が考えられています。共通するのはプラスの言葉であり、よいという意味が含まれていることです。
粉 (米を)砕いてパウダー状に加工したもの
籾 (米の)稲穂から穂先だけを取り出したもの
糠 (米の)胚芽を削ったもの
お粥 (米を)水を増やして柔らかく炊いたもの
粒 (お米)
糊、歯、噛む、糞、氣 等米へんのことばは、すべてお米が入っています。それだけ、生活に
密着した存在だったのです。
「和をもって貴しとなす」聖徳太子のお言葉ですが、日本人は田植え時期になると、村中で協力して
一列に並んで田植えをしていました。「離れたる身を踏んごんで田植えかな。」この句は村の娘が嫁に行ったがわかれて戻って来てしまった。昔は、嫁は旦那の実家に奉公することが勤め考え方があって、村ではコソコソ悪いうわさが立ち込めている。でも、みっともなさを乗り越えて、田植えに行かないと、何を言われるかわからないし、村八分のように住めなくなるかもしれない。はずかしいけど、しっかりと踏ん張って田植えをしよう。という情景である。
天皇陛下は、日本人の平和と繁栄を祈って日々、神々にお祈りをささげていらっしゃいます。日本の主食になったお米ももともと皇室の祖神から与えられました。稲作は天皇の伝統行事で現在は、皇居内の田んぼに自らがお田植えをなさり、収穫なさり、新嘗祭にはそのお米が献上されています。天皇家の系図は、古からの伝統文化でこのような歴史は世界にはありません。
今は亡き、ご先祖様の仏壇に炊き立てのお供えをする。今はなき祖先に感謝し、手を合わせる。お米は日本人にとってかけがえのない財産です。