すいとんを食べて、戦争はさせない

「すいとん」と言えば、戦後の食糧難の時代を思い浮かべる方もおおいのではないだろうか?飽食の時代だからこそ、あえて二度と戦争を起こさない為にその強い思いをこめて、終戦の日8月15日にすいとんをたべようというのである。当時のすいとんの材料は、水、醤油、塩、小麦粉だけ。だしや調味料は貧乏人の家庭では使えない。鍋に水を入れ、醤油と塩でつゆを作り、そこに小麦粉と塩で味付けしてスプーンで一口大の大きさにちぎって鍋に入れ、すいとんが浮いてきたら出来上がり。時には、芋のツルや庭でとれた菜っ葉類をいれて、少しでも工夫を凝らして飢えをしのいできた。現在100歳以上の方は、全国に6万人を超える。勿論過去最高を更新しているが、その方たちの多くはこのような困窮の時代を経験したのにも関わらず、今がある。栄養が十分でないことは明白だが、飢餓に対する免疫力、対応力が備わっている。

今、ダイエット食としてコンビニですいとんが売られている、昔と違ってなんでも自由n食べられる時代あえて、すいとんが注目されている。健康、美容にすいとん。勿論、戦後の食糧難にすいとんとはまるっきり違うコンセプトで作られ、まずはすいとん専用の粉が開発された。(もちもちすいとんの元=山梨県「ばくばく」)だし汁には、昆布だし、化学調味料、その他魚介類や鳥ガラスープ、研究された味付けになっている。コンビニでも夜食用、ダイエット用と次々に開発がすすんでいる。手軽に、おいしく便利。はたして、この世代の人が100歳になる確率は?100歳まで元気でいられるのだろうか?栄養学的には比べ物にならないくらい上回っていることは間違いないが、精神的な強靭さは弱体化している。

野生をいきぬく力を身につけなければ生き残れない。