介護雑感41

夜勤希望の二十歳代の女性の新人研修、夜勤は、人がいないので研修は一日だけで、基本はすべて覚えていただかないと、仕事ならない。デスクでの研修は3日かけて、教育したので、今日からは実践。夜勤は、まずほとんど寝らないことの覚悟がないと、15時間勤務は長すぎる。これが、難しい。だけど、仕事として選択した以上は、なれるしかない。

さて、実践日前半8時間は、すべて見本?「正解は、自分でさがすもの」でいよいよ後半。終わってわたしの感想は、49点。50点数以下の方は、経験上すぐにやめる。私は、聞かれたらすべてを伝えたい。けれども、大体聞いてこない。だから、続かないかも?しかし、自分にむかない?出来ないと思ったら正直に胸の内を明かして、考える勇気ももってほしい。

一言でいえば、やさし過ぎる。一人の人にかまい過ぎる。介護に愛は必要だが、情に流されてはいけない。
ここには、八畳間が18個室居間の共同スペースの両側に各9部屋。夜、徘徊するひとが三名。ほぼ寝たきりが二名、その他6名。2時間ごとに、失禁や状態確認。部屋の清掃、朝ごはんのサポートで結構忙しい。朝の6時からは、声かけ、起床、洗面トイレ、 食堂への移動、食事が終わったら歯ブラシ、服薬 それを全て一人でこなさなければいけないので朝だけで重労働である。

午前2時頃 一人の男性が 徘徊をして 女性の部屋の ドアを開けた。新人ヘルパーの対応を私は静かに見ていた。「 ここは女性の部屋ですから入らないでください。 部屋に戻ってください」 。男性も抵抗してなかなか戻らない。そのうちだんだん声も荒くなってきて「 すいません戻ってください 。」それの繰り返しになってしまった 。こうなってしまってはなかなか解決をしません 。男性はまず女性の部屋というのは認知症ですから分かっていません。 自分の部屋も分かりませんから戻って下さいという表現はやはり分からないと思います 。

自分では、ここが自分の部屋と思い込んでいるので、機嫌が悪くなるのです。そして、大きな声、命令口調、これはもっともやってはいけないことです。 では、どうしたらいいか 私は30秒で片付けることに しています。 ここで大事なのは優しく低い声で囁くように話すことです何々さん転んだら危ないから部屋に戻ろうね。そしてその人を手招きをして言葉をかけていちにいちにと両脇を抱えて、部屋に戻します。そして、ベッドに誘導し静かに「おやすみ」 ただこれだけのことで十分です 私は、「あなたが、転んで寝たきりになるのがとても心配だから、部屋に戻りましょ。」とお願いをするだけです。 人の 良いい方 ほどいろいろ説明をしているのですが、 わからないのが認知症なんです。 そして、自分が一生懸命やっているこれは大変良い評価すべきですけれども、それによって介護をする人が頑張って疲れて、腰痛や精神的負担をためるということが一番私は問題でなかろうかと感じています 。介護をする人、される人、お互いに人格がありお互いに貴重な時間を共有してるわけですから、私は少しでも 楽に仕事を、しなければいけないと考えています。 介護では頑張らないというのも一つのやり方であると私は思っています

 今、ご家庭でご自分の両親も、主人の両親、子供色々な方を介護している人はたくさんおられると思います。特に親を認知症で介護している人の負担は非常に大変であると察します。私自身も両親の介護にあたって、「母からお金を取られた。」あるいは 、「いじめられた」色々なことを 言われましたが、 一番私が答えたのが 私の子供が、(孫)「おばあちゃんさっき言ったでしょ」と一言を言ったことには非常に腹が立った思いがあります 子供は親の言動を見て育ちます。私も母親に対して、いろいろ心の中で、はっきり言えば憎しみを感じるものもあったことは確かだと思います。 介護をやる事によって、自分の仕事ができない、という苛立ち。 収入がないという苛立ち。 兄弟を裁判所に訴えましたが何一つ解決をしないばかりか、今も兄弟t都は疎遠状態が続いています。 今、日本の社会で、これからますます高齢化が進み、家族内の介護老老介護、あるいは認知症同士の介護、というのが非常に増えてくると思います 。そういった時に、きちんとした対応した社会基盤がなければ、日本は 守れません。 これは、今あなたが元気だと言っても、あと数年後にはどうなるか分からない問題です