周礼

中国の古典「周礼（しゅらい）」によると,古代中国には「食医」と呼ばれる食事治療専門医がいたといいます。食医は四種の医師の筆頭に挙げられ,重要な役割を担っていたことがわかります。それぞれの医師の役割は

食医………………..「春に酸を多く、夏に苦を多く、 秋に辛を多く、　冬に鹹を多く、調えるに甘滑」と五味を重視し,王の食事を調理する。

疾医（内科医）…..「五味・五穀・五薬を以てその病を養う」

瘍医（外科医）…..「五毒を以てこれを攻め、五気を以てこれを養い、　五薬を以てこれを療し、五味を以てこれを節す」

獣医………………….動物の治療をする。獣医だけ,五味による記載がない。

食医には高度な能力が求められます。

まず一つは食を扱う訳ですから,きちんと衛生管理ができ,料理人としての技術があること。もう一つは,医学知識を持ち,体調に合わせた料理を作ることができること。