お父さん、お母さんへ

井上講師資料②(A4両面)お父さんへver.200210 (004)]

お父さん、お母さん、先生、そして みなさんへ 東京都墨田区両国4-32-16-1005
TEL03-6902-0678 理事:井上明
「食の乱れは国の乱れ」~日本型食育で子どもと社会を守って下さい!

最近イヤな事件が多い。それは我慢できない人間が増えたからで、原因は「自分勝手な食事」にあると思います。
一昔前、子どもは親の料理を好きでも嫌いでも食べました。我慢と感謝が自然と身に付きました。今は、親が子ども
に「何が食べたい?」と聞く。これは子どもの好き嫌い(欲望)に任せる、最も子どもを悪くする言葉です。欲望のま
まに食べ、欲望のままに生きなさいという躾です。結局、好きな物は食べるが嫌いな物は食べない、好きな事はす
るが嫌いな事はしないという自分勝手な人間を増やします。いじめや犯罪が増えて当然です。自分勝手で乱れた
食事が家庭を乱し、学校を乱し、社会を乱しています。これが正に「食の乱れは国の乱れ」です。
親は誰でも子どもを真綿に包んで育てたい。しかし一生真綿の中で育てる事はできない。社会に出たら必ず荒波
に揉まれる。だから、その練習を小さい時からするのです。当たり前の和食、日本人を長寿世界一にしてくれた和食
に努める。好き嫌いをしないように家族みんなで努力する。その工夫や葛藤や努力が親子の絆、家族の絆を強める。
段々と好き嫌いがなくなり、我慢と感謝が身に付く。この我慢と感謝や克己心を身に付ける事が人間教育の最大の
目的だと思う。これが身に付けば勉強も仕事も夫婦も続けられる。この人間教育が食卓で簡単にできるのです。ただ
し小学生までです。教育学者の森信三先生は、「つ」の付く間に躾をせよと言われた。「九つ」までしか「つ」は付きま
せん。例えば、家庭で反抗期の中高生に「克己心」を身に付けさせられますか。お説教でもしようものなら、家庭内
暴力にもなります。こんなに難しい人間教育が小学生までなら簡単にできます。昭和40年頃まではどこの家庭でも
していました。ところが東京オリンピック以降、急に物が豊かになり、自由と勝手を取り違え、我慢や克己心を軽んじ、
躾が古臭いとした「自由のびのび思想」と「ゆとり教育」の蔓延で、日本人の心は成長不良に陥りました。宇宙の法則
は陰と陽です。晴れの日も雨の日も必要です。苦しみも涙も心の栄養になります。「心の再生」の一番の近道はみん
なで和食に努める事です。「知育・徳育・体育の前に食育あり」と言われています。いくら一家団らんで楽しく食べて
も、毎日ご馳走(鶏の唐揚げや焼き肉・ハンバーグ・ウィンナー・ケーキ・アイスクリームなど)では健全な心と体は育
ちません。そういう意味では、子ども達の好きな菓子パンと肉と牛乳というようなパン給食は最悪です。
近年の病人の激増(医療費高騰)の主因は食の欧米化で、その引き金は戦後のパン給食です。今は高齢者も朝
食は殆どパンです。欧米化(パン・肉・牛乳・油脂等の増加)がメタボやがん激増の主犯であることは明らかで、事実、
昭和35年と比べて米の消費は半減、野菜・海藻も減少、乳製品・油脂類は2~4倍で、肉は10倍と言われています。
「完全米飯給食」などで食の欧米化にブレーキを掛けない限り、即ち「和食の復活」=「ご飯好き」「味噌汁好き」の人
を増やさない限り、心身共に健康な日本人を作る事も医療費を減らす事もできないと思います。
消費税はいくら上げても国の財政は改善しません。医療・介護費が増え続けるからです。今、一番の社会貢献は
みんなが健康になって医療・介護費を減らす事です。長野県は長寿県なのに老人医療費が少なく、100歳老人も
少ないPPK(ピンピンコロリ)の県で、介護に苦しむ家庭も少ない。高齢化社会でも医療・介護費を減らす事はでき
るのです。「日本国中を長野県に近づける」政策が日本を健康で幸せな国にします。
三つ提案させて頂きます。①周りの方々に健康に良い和食を勧めましょう。特に妊産婦。女性が最も命や健康・
食事の事を考え、悩むこの時期に徹底的にサポートする。幼児虐待を起こさぬよう「子育て支援教室」の設置を求め
る。若い人は体に良い食事も作り方も知りません。だから地域の中高年と一緒に「手作り和食料理教室」などの設置
も自治体や議員に働き掛けましょう。②幼小中高での完全米飯給食の実施を学校や自治体、議員の方々にお願い
しましょう。米飯給食で子ども達に我慢と感謝が自然と生まれ、いじめも自殺も肥満もアレルギーも減ります。完全米
飯給食で子ども達の非行がゼロになった長野県旧真田町では大人の犯罪も半減しました。和食中心の家庭が増え、
大人も心身が安定して犯罪が減ったのです。完全米飯給食は地産地消を進め、農業・漁業も地域も健全にします。
③中高年が協力して「子ども食堂」を始めましょう。そして、未来を担う子ども達の心と体をおふくろの味で温めて上
げましょう。全て「食育基本法」に沿った提案です。皆様のご理解・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
【皆様、是非とも会員になって下さい。皆様のご賛同の数がより良い社会を作る基礎となり力となります。】