マイクロプラスチック

マイクロプラスティックは「人新世の遺物」として未来に残り続ける
9/27(金) 8:11配信WIRED.jp

 プラスチックは自然に帰らない。海に浮かぶとクジラは餌と間違えて丸のみこむ、選択肢はない、口を大きく開けて泳ぎの流れに任せて、勿論消化されないので胃で消化できない。子供が間違ってプラスチックを飲むと胃が痛んで七転八倒するそうですから、クジラもさぞ苦しかったに違いない。まさか?海には、プラスチック、延縄の網、針いろいろなものが捨てられている。鳥は3000メートルから餌に向かって急降下。一発勝負で逃すことはない。それが、プラスチックだったら、ふたたび天空に舞うことはできない。マイクロというのは1ミリの1000分の一。こんなに小さければ、鰯のような小さな魚でも食べてしまう。

私は今69歳、食や健康に気が付かされたのは水俣病である。水俣の歴史は、私と同じような歴史であるけれど69年間生まれてすぐ水俣病に冒されている方もおられ、胎児水俣病も方もおられます。水俣病は、いまではチッソ工場から出た廃液を魚が食べて、その魚を人が食べたことが原因でる。水俣病は人災である。(三橋 敏次)

 

マイクロプラスティックは「人新世の遺物」として未来に残り続ける
YULI SEPERI/BARCROFT MEDIA/GETTY IMAGES
わたしたちが「人新世」、つまり人類が地球に与える影響によって支配される時代に入ったことを確認するために、その証拠を遠くまで探しに行く必要はない。山や川の位置を変える、気候を混乱させる、地質記録に核物質の痕跡を残すといったことが、それを十分に表しているからだ。
【記事の全画像】マイクロプラスティックで汚染される地球
これらすべてに加えて、マイクロプラスティックによる汚染もある。マイクロプラスティックは海に流れ出し、遠く離れた北極の隅々にまで入り込んで拡大を続ける脅威になっている。2019年9月4日付けの『Science Advances』誌オンライン版では、スクリップス海洋研究所の研究チームが、マイクロプラスティックの破片によって地球がどのように汚染されているかを報告している。
堆積していた破片の3分の2は合成繊維
研究チームは、南カリフォルニアの沿岸近くで堆積物のコア試料を採取することにより、プラスティック濃度が年を追うごとにどのように変化してきたかを観察した。この結果を調べたところ、増加はかなり急激だ。1940年代にプラスティックの生産が本格的に始まって以来、マイクロプラスティックの堆積速度は15年ごとに倍増していたのである。
この数字は、カリフォルニアにおけるプラスティック生産の増加と沿岸地域住民の増加と相関関係にあり、悩ましい結論が示されている。海岸沿いの都市が発展するにつれ、海に流れ込むマイクロプラスティックの量が増え、生態系全体を汚染するというのだ。
堆積物のサンプルは、ボックスコアと呼ばれる装置を使って採取された。これは巨大なクッキーの抜き型のようなもので、海底に長期間かけた堆積した層を、そのまま切り出すことができる。研究チームは、持ち帰った試料を層ごとに乾燥させ、フィルターを通して破片を分離した。顕微鏡を使って破片の数を目で数え、化学実験でプラスティックの種類を特定したという。
興味深いことに、見つかった破片の3分の2は繊維だった。これらの多くは、ヨガパンツのような洗濯で繊維が抜け落ちる合成繊維の衣服から出たものだ。これらが含まれる水は下水処理場で処理されてから海に放出されるが、マイクロファイバーをすべて取り除くための設備は整っていない。
今回の論文の筆頭執筆者であり、スクリップス海洋研究所の海洋学者であるジェニファー・ブランドンは、「マイクロファイバーによる着実な“攻撃”が、海底まで到達しているのです」と説明する。「プランクトンのような微少な生物にとってマイクロファイバーは、わたしたちにとってのロープのようなものです。絡みついたり、手足を締め付けて動けなくしたり、内臓の中で引っかかったりするのです」