サバイバルな生き様

yjimage (13)北京オリンピック前のことだが、足反射療法の勉強の為に中国へ3度ほど行ったことがある。その都度女性は約10人ほど参加いただいたが、トイレ事情で便秘気味になって、もう行きたくないという方が結構おられた。糞という字は米編で、米を食べなきゃ糞もでない。冗談ではなく、出る物がでないと一日中イライラ。私たちの泊まった北京郊外のホテルでさえトイレットペーパーはなく、ドアは半分、中には水を流す為にバケツがおいてあった。郊外研修では、トイレはほとんど丸見え状態。中には便尿の強烈な臭い。我慢の回数もだんだんに増えて、朝からトイレの話ばかり。

日本の最新式トイレは、近寄ると自動的に便座が開く、温熱はもう常識。pht29_02_01シャワー(尻、ヒデ)乾燥、いたせり尽くせり。音姫様もいらっしゃって、排泄の音も気にならない。完全なるプライベート空間で人によっては、読書をしたり、音楽を聴いたり。

ところで、日本に多い災害が発生して、もしもライフラインが止まってしまったら、電気も水道もなくなったら、たちまちのうちにトイレパニック。避難所に指定されることの多い学校は、古い歴史の学校もあって、予算の問題、取りこわしを含めた期間の問題、上下水道の整備等などがあって、洋式化はなかなか進んでいない。避難生活では、体育館という性質上、プライバシーを確保しづらい。原始的な考え方の人、おおらかな考えの人なら、野糞の経験もあるだろうが、今は山に行っても、トイレのある時代でまず野糞の体験はないに違いない。野糞を真面目に研究する会がある。掘った穴は必ず埋め戻す事の他、虫に刺されずに用を足す方法、極寒の地での注意など、サバイバル知識は、いつか参考になるかも。

 しかし、潔癖症の人にとっては我慢ならない状態に、頭でトイレと考えるだけでもう頭が痛くなる。過去日本の地震の歴史を振り返れば大体150年に一度は大地震に見舞われている。平成には神戸淡路、東北三陸、北海道たてつづけに大きな地震が発生している。つまり、自分自身に地震の体験がなくても、親やこの世代には必ず起きる計算になる。そして時間がたって安心と思っている頃に大陸のプレートがはじけて大きな地震になる。

いかに、文化が進化して毎日快適な生活を送っていても、ライフラインがとまったら。一気にタイムスリップして、太古と同じような生活を強いられる。料理もガスや電気がなければ、生のままたべるか保存食でしのぐしか方法はない。生き抜くためには、自分自身の考え方をしっかりともっておかないと生きられない。

ヨット遭難90日。尿を飲んで、飛び込んできた魚をたべて助けられた人の記録もある。(実際に昔はやった尿療法というれっきとした治療法もある。朝一番のおしっこを飲むのだがおしっこそのものはきれいでそれ自体害がないことは確認されている。他人のおしっこや投薬治療中やインシュリンなどの注射、特に抗生物質を飲んでいる方は、やってはいけない。)

シルクロードをキャラバンで旅するツアーが企画され、数人が応募し、いざ出発、食料はラクダの後ろに紐でつながれた籠の中の鶏たちの生き物。さて夕暮れが近づき、テントを張って夕食支度。トイレは砂漠に穴をあけ、テントをはる。まずは鶏の首を鉈で切ってさかさにつりして生血をだす。ドバっと滴れ落ちる血をみて若い男性が卒倒して倒れてしまい、普段の心臓病もあって亡くなってしまった。楽しみにしていた、幻想の世界が壊されてとんでもツアーに様変わり。ツアーは中止になるし、ご遺体は車で運ばれた。日々私たちは、空気も水も当たり前のように感じている。世界を旅する若者たちは、少なからず健康は自己責任であることを命じてほしい。絶対に死なないという強いと強い意志がないと。サバイバル生活、あなたはどれだけ耐えられますか?

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