一皿減らして注文を

中国の習近平国家主席が食べ残しなどの浪費行為の防止を指示した。(20200819サンケイ)レストランでは、人数分よりも少なく注文するよう呼びかけられ、ネット上で流行している大食い動画を規制する動きも出始めた。

「箸の上げ下げ」に踏み込む異例の背景には、世界的人口爆発により食料の安定確保がある。作物の安定輸入はアメリカその他の外交関係、世界的な不作に備える為の決断という。一皿減らして注文を。中国でのもてなしは、食べきれないほどの料理を客人に提供することが美徳であるという風潮にあり、当然食べ残しを廃棄する量も半端ではない、人口が増え、バッタの大量発生や異常気象によって、食糧は無駄にできない。しかし、食べものの量的規制を中国は本気で上層部が指導しているというのは、いかがなののだろうか?法律や規則ができるということは、おのずから守らない人は罰則の対象となりうる要素をはらんでいるということに。

中国社会科学院は17日に発表した報告書で、中国は今後5年間で1億3千万トンの食糧不足が生じる可能性が指摘された。都市化で農業人口の減少、高齢化、耕作地の荒廃も進んでいる。食戦争に勝つ者が世界を制するという言葉がある。戦争の力の柱も人口であり、これを支えるのが食料である。最高指導者の鶴の一声で、中国全土の飲食関係者達が一斉に動き出し、「浪費禁止」を競いあうような風景は、いかにも全体社会独特の物である。このような「飲食節約強制」今後、国家の法律として定着させられてしまうかも知れない。

中国南部の雲南省では過去数十年でも最悪のバッタによる食物被害(蝗害)に悩まされている。一本のトウモロコシに30~40匹のトノサマバッタが張り付き、数分でトウモロコシの実や葉っぱが食いつくされてしまい、山の中の竹や木なども丸裸にされているという。

ラオスで発生が拡大したのは、バッタの発生地が急峻で密集したジャングル地帯であるため、人間が近寄ることが難しく、駆除が事実上不可能なためだ。  雲南省でも山岳地帯が多く、ドローンなどで殺虫剤を散布しているが、完全に駆除するのは極めて困難な状況だという。また、バッタの大群は1日に最大70km以上も移動するので、そのスピードに駆除が追い付かないという。

国民の箸の上げ下ろしまで国家の監視と統制下におかれるということは、私の感覚から言えば、考えなれない。お客の体重を測ってそれに沿って注文量をレストラン側が決める。お客が食べ残したら、ウエイターが罰則を受ける。隠すために、客に強制的に持ち帰らせる。勿論すてたら、罰せられる。幸に、日本ではまだ規制をするまでには至っていないのでありがたいことでもあるのだが、反対に法や規則で縛られなければ、食べ残しや廃棄量が減らないのではそのことの方が問題である。

まず、自分自身から、率先して考えてたべるように、無駄のない食事を今から心がけるべきである。食べない事が、健康の近道であり、助け合いの心を育てる方法であるとういう言葉もある。(食養指導士 三橋 敏次 拝)

 

 

 

前の記事

ミネハハ