カット野菜

カット野菜の製造の流れ

カット野菜は基本的に、洗浄→大きくカット→洗浄→細かくカット→殺菌→洗浄→水切り→包装という流れで製造されています。予備洗浄後、さらに徹底した洗浄をおこなうことで、微生物や菌の数を減らしています。

また、カット野菜の殺菌剤として一般的に使用されているのが「次亜塩素酸ナトリウム(塩素系殺菌剤)」。次亜塩素酸ナトリウムは、微生物や菌を除去する役割を果たしてくれるので、安全な商品を製造するのに欠かせない消毒剤です。

使用事業者には、食品衛生法で規定する「食品、添加物等の規格基準」を遵守することが義務付けられており、国から認められている消毒剤で消毒・殺菌されています。

カット野菜には、危険な薬品が使われているわけではありません!むしろ、国が認めた消毒剤によって殺菌や消毒カット野菜が安全な食材だということはわかりましたが、徹底した洗浄・消毒をおこなえば、その分栄養も流れ出てしまうのでは、と思いますよね。結論からいうと、減少はしますがなくなりません。流れ出るのは「水溶性」の栄養素のみです。
詳しく説明すると、野菜には洗ったりゆでたりすると水に流れ出てしまう「水溶性」と、油で揚げたり炒めたりすることによって失われる「脂溶性」とで栄養の性質が分かれます。カット野菜を工場で洗浄する際には水が使われるので、水溶性の栄養素が流れ出てしまいます。しかし、すべての栄養がなくなるわけではありません。
消費期限と保存方法

冷蔵庫に手を伸ばしている女性

 

カット野菜の消費期限

カット野菜の日持ちは、野菜や製造方法にもよりますが、基本的に購入後未開封で3〜4日程度だと言われています。開封後は翌日までには食べ切るのが安全です。しかしカットされているぶん断面から傷みやくなるので、消費期限の日付に関わらず早めに食べ切ることが大切ですよ。がきちんとおこなわれているので、安全性が高いと言えるでしょう。

  • 水に流れやすいビタミンも
    ちゃんと残っています
結論からいうと、水に流れやすい水溶性のビタミンB1・B2・Cでも6~7割以上残っており、ビタミンA・D・E・Kなど脂溶性のビタミンは流されずにさらにしっかり残っています。
また“薬品漬け”については、食中毒を防ぐための次亜塩素酸ナトリウムが使われている場合がありますが、これは水道水にも使われているもの。気になる場合は、サッと洗い流し、さらに加熱すれば、ほとんど分解されます。
千切りキャベツの塩素処理によるビタミンB1・B2・Cの変化はこちら。
250ppmの次亜塩素酸ナトリウムで殺菌後も、ビタミンがしっかり残っています。(出典:茨城県工業技術センター研究報告)
気になる場合は、食べる前にサッと洗い流しましょう。
生鮮野菜と比べれば栄養価は低く、値段も割高になりますが、手間なく手軽に野菜を取り入れたいときは、強い味方になることは間違いありません。上手に使って、ぜひ野菜不足解消にお役立てください!