コロナから農業を考える

新型コロナウイルスは日本の農業を変えるチャンスなのに、なぜか日本は何もしないばかりか水害の影響で多くの農作物が被害にあっている。昨日の新聞も、水害の日に収穫予定だったスイカ4000個が川の増水で流されてしまった。ゴール寸前の目の前でのアクシデント。やりきれない。もっとやりきれないのは、サクランボの収穫を終えて、出荷前にきれいには箱づめされたサクランボが盗難にあう。日本は、どうなってしまったんだろう。東北の自身の際には、酪農関係者が自殺まで追い込まれてしまった。

こんな時こそ、農業従事者を育成すべき、フードプロデユーサーの南清貴氏は『今こそ、農業従事者を増やすべきでは?危機的に低い食料自給率改善と失業者救済の提言』で筆者は、COVID(コビット)-19の一連の災禍によって職を失った方々を政府が支援して農業に就いていただいたらどうかと提案しましたが、それを実際に行っている国がありました。フランスです。

日本は、食育の後進国で、かのマグガバン報告も、チャイナレポートも国は無視してきました。その結果、アメリカでは大腸ががんをはじめ、がん患者は減っているのに、日本では増えています。農薬もニコチロイド系農薬は、EUでは禁止あれている農薬でも日本は認めています。そのうえ、日本の食糧自給率は37%政府は何年も自給率向上運動を提唱し、金をばらまいてきましたが全く効果が上がっていません。もうだめかもしれませんよ?

フランスでは、もうすでに20万人もの方が、農水大臣の呼びかけに応じて農産物の収穫作業などに携わっているそうです。言わずと知れた農業国です。国土面積は日本の約1.5倍程度ですが、その農地面積は国土全体の52.5%を占めています。ちなみに、日本の農地面積は12%です。食料自給率も、日本が37%であるのに対し、フランスは129%です。人口は6600万人といわれていますが、国内総生産(GDP)は2兆8064億ドルで世界第5位。人口が1億2593万人(令和2年6月1日現在<概算値>総務省統計局調べ)の日本のGDPが4兆8985億ドル(世界第3位)であることを考え合わせると、農業国といえども、いかに効率よく生産性を上げているかということでもあります。

どう見ても農業を大切に考えているとは言いがたい日本が、これからどうなっていくのでしょうか?

(三橋 敏次 拝)

 

 

 

 

南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」