古越裕章 人と環境に健食の恩恵を

健全食の世界。年が変わって最初の回は、私たちが提唱している健全食と回りを取り巻く環境とのかかわりについて述べさせていただく。
食生活を見直すとき、基本となるのはやはり和食である、主食の穀物を中心に、タンパク質は主に魚や大豆から摂取し、その他に野菜や海藻などと組み合わせる。
現在、魚と肉の摂取が少し前の日本の食生活と逆転しているが、和食のメインは魚であろう。しかしながら、「調理や食べるときに時間がかかる」や「臭い」などの理由から苦手という人も多くいるのが現状。一方で、骨そしょう症の予防のためのカルシウム摂取の重要性が叫ばれている。1日あたり600~700mg、予防目的なら800~900mgは摂取したいところだろう。
私たちは14年前頭から尻尾まで食べられるアジやサンマ、カマスなどの干物を開発した。1匹丸ごと食べることで1日のカルシウム摂取量を満たすことのできる製品である。また、最近血液をサラサラにするといわれる脂肪酸が話題だが、背びれや目の周りにあるDHA/EPAをそのまま摂取できる。
これは、現在広まりつつあるホールフードの考え方「天地の目DHA EPAをそのまま摂取できる。これは近年高まりつつあるホールフードの考え方「天地の恵みをまるまる食べて健康によい」に通じるコンセプトといえよう。また丸ごと食べることでゴミをださないエコジカルな製品と言える。
実は、この製品食べた人だけが恩恵を受けているのではない。加工製造工場では、健常者と共に知的障害を持った人たちも一緒に働いている。彼らは、与えられた仕事との関わりを持つことで生き生きしている。
健全食の世界は、人だけではなく、周りの人や環境にも食の恩恵を与えるものなのだ。

日本健全食普及会 古越裕章