古越裕章 ガーリックで冷え対策

ガーリックで冷え対策

今年は、ここ数年の中でも一段と「寒い冬」になるという。風邪予防対策にためにも、このような時期は特に免疫力をつけることと、身体を温めることが大切だ。
さらに注意したいのは、身体が冷えていると血行が悪くなり、血液中の老廃物が正常に運搬されず、血管内に老廃物として付着し硬くなるということだ。その結果、硬くなった血管は脳梗塞や心筋梗塞などの様々な疾病を引き起こす要因ともなっている。
東洋医学の陰陽論では、「体を温める食べ物」と「冷やす食べ物」に厳然と分けられている。冷えを軽減させる素材として、今注目を集めているガーリックも陰陽論では体を温める食べ物に分類されている。
ガーリックは人類が最初に手にした治療と言われ。古代エジプトのピラミット建設に携わった人々の貴重な栄養源とされたという。その後、地中海沿岸から、ギリシャ。ローマ、さらには欧州全土へ広がった。
アジアへはあ、エジプトからアラブ諸国、インド、漢へと伝わったとされている。日本へは、起源700年頃に中国から伝わったようだ。故。杉靖三郎医学博士は奈良・平安時代の人々がガーリックを上手に利用していたと書き記している。
がーりっくのは、ビタミンやミネラル類のほかにも、アリシンとスコルジニンが含まれている。スコルジニンは体内の栄養素を燃焼させエネルギーに変える働きがあり、疲労を防止するとされるビタミンB1の働きを高める作用もある。アリシンは胃腸の働きを促進するので食欲不振時に適している。
ガーリックは、抗酸化力が高いことから近年アンチエイジング素材として脚光を浴びており、国際的な健康食品関連の展示では必ずといっていいほどガーリックのサプリメントを目にする。またキャベツ、ショウガ、大豆、明日葉などのセリ科の植物と並び、米国国立がん研究所が示したデザイナーズプログラムの中で、機能性が高いポジションに位置づけられている。

日本健全食普及会 古越裕章