野菜の話

知れば知るほど面白い?野菜の話
ゆうきフェスタ会場で野菜ソムリエとして活躍する坂梨さんから野菜の楽しみ方の話がありました。若い人々へのメッセージです。
ベジフルキッチン     坂梨智恵子
▼   おいしい野菜を食べた時、その野菜がなぜおいしいのか考えたことがありますか?例えばトマト。おいしいトマトを食べた時に、どうしておいしいのだろう?赤く熟れているから?小さいから?買ってきたばかりだから?有名な場所でとれたトマトだから?そんな風に考えながら食べることがあるでしょうか?
▼   野菜のソムリエは今からお話する四つの言葉でそのおいしさについて考えていきます。少し、聞きなれない言葉かもしれませんが、ご紹介します。それは、氏・育ち・ころ・たてというものです。
▼   “氏”
これは野菜の品種・種のことです。 例えば、じゃがいも。みなさんご存知のメークイン・男爵、ともにじゃがいもですが、それぞれ品種が違い特性が違います。これを氏と言います。
▼   “育ち”
これは野菜がどんな場所でどのように育てられたかということです。北は北海道と南の九州ではまったく気候が違います。仮に同じじゃがいもを育てたとしてもやはり同じ味にはできません。ハウスで栽培したのか、露地栽培といって直接お日様や雨を浴びて育ったのかそれによっても違ってきます。最近、私は育てた農家さんの人柄までも野菜の味にでる気がするのは考えすぎなのでしょうか?
▼   “ころ”
これは食べごろ、旬のことです。 その野菜が一番おいしい時期のことで、ベストなタイミングで作られ、収穫された野菜はおいしいものです。例えば、今から旬を迎える大根は夏場、おろして食べると辛いものが多いですが、旬の冬には甘くて柔らかくて本当においしいですね!冬が「ころ」の野菜だからです。
▼   “たて”
これは取れたて・もぎたてという言葉で表現するように、野菜の鮮度を表す言葉です。市場を通らずに直接取れたて野菜を買うことのできる産直市場などでみられる取れたての野菜は本当にみずみずしくて、フレッシュですね。
▼   さあ、野菜のおいしさを考えるための4つの言葉、少し身近に理解していただけましたでしょうか?今日から野菜を食べるときに氏・育ち・ころ・たてこの言葉を思い出してください。きっと気づかないうちに野菜選びが上手になって、今以上においしい野菜に出会える可能性が高くなると思います。
野菜を適当に食べないで下さい。
▼   今日の野菜はどんな香りだろう?どんな味だろう?と想像しながら楽しんで食べてください。私たちが考える以上に生産者の方たちは野菜を自分の子供のように大切に愛情こめて育ててくれています。
私たちが野菜をきちんと食べることで、生産者の方もじっとはしてられません。きっと今以上においしい野菜をがんばって作ってくれるはずです。
人参を芯、中 皮の3部分に分けていただきましょう!
▼ 野菜も場所によって味が違うんですから中から順に3回に分けて食べてみましょう。おいしい、おいしくないは好みの問題ですが、それぞれの味の違いはほとんどの人が感じるはず。特に皮の部分はいわゆる人参らしさがぎゅっと詰まっていて、香りも味もしっかりあるおいしい部分だと思いますので、それを捨てていたとしたら「もったいなか!」です。